子宮筋腫をなくす薬は今のところありません。ただ筋腫は女性ホルモンで大きくなりますからこのホルモンを抑えてあげれば少なくとも大きくはならないことが期待でき、その代表的なお薬がGnRH アゴニストです。

GnRHとは卵巣から出される女性ホルモンを調整するために脳から出ているホルモンです。このGnRHを抑えることで女性ホルモンを抑えるということになります。女性ホルモンを少なくするということはいわゆる閉経に近い状態にすることになりますので、偽閉経療法と呼ばれます。この療法で子宮筋腫を小さくしたり、出血や疼痛などの症状、つまり月経困難症を軽くすることができます。子宮腫大に対する縮小作用は最も有効とされますが、もちろん女性ホルモンの分泌が少なくなるので更年期様の症状がでたり、抗エストロゲン作用の副作用として骨量(カルシウム)が減少するおそれがあるため連続した長期(半年以上)の使用はできません。
他の選択肢としてLNG-IUS(Levonorgestrel-releasing Intrauterine System)があります。これは主に排卵後に分泌されるプロゲスチンというホルモンを付加したT字型の子宮腔内装着器具です。一度装着すると、毎日平均20㎍のプロゲステロンを子宮腔内に5 年間放出し、子宮内膜を萎縮・菲薄化させることで、過多月経・月経痛・慢性疼痛・子宮腫大のいずれにも有意な改善が示されています。
次回は子宮腺筋症について。
みらいウィメンズ駅前クリニック
朝倉禎史