日本人の閉経の平均年齢は50才と言われていますが、それよりも10年以上早く閉経してしまう方がいらっしゃいます。

40才を前に無月経つまり3カ月以上月経がないという状態になるということは、それまで生理を回していた卵巣からの女性ホルモンが無くなった、あるいは働かなくなった可能性があります。この卵巣の機能が低下するという状態を卵巣機能不全と言い、40歳未満で無月経となる場合を早発卵巣不全(premature ovarian failure:POF)と言います。
POFは40歳未満の女性の1%に起こりうる決して少なくない病態です。POFを発症する要因は様々考えられていますが、多くの場合原因不明です。いずれにしても、40才を前にして女性ホルモンが無いという状態を人よりも10年早く迎えるということは、人よりも10年長く女性ホルモンが不足しているという状態を経験せざるを得ないということです。
先ず、人よりも10年早く更年期障害に見舞われる可能性があります。更年期障害につきましては以前このコラムで触れましたのでご参照下さい。更年期障害も大変ですが、より心配なのは高コレステロール血症と骨粗鬆症です。女性ホルモンが月経を回すだけではなく、根本的な女性の健康に貢献している、具体的にはコレステロールを分解する働きと、骨代謝を調整する働きがあることもこのコラムで述べました。ですから、人よりも10年早く閉経するということは、人よりも10年早くコレステロールを分解してくれる、そして骨を作るホルモンがいなくなるということですから、高コレステロール血症による脳卒中、心筋梗塞等のリスク、そして骨粗鬆症による骨折のリスクが高まってしまうわけです。
ですから、40才未満で3カ月以上月経が無い場合は、必ずホルモン値の血液検査に来てください。検査の結果POFと診断された場合は不足したホルモンを補うホルモン補充療法による加療が必要になる場合があります。
みらいウィメンズ駅前クリニック
朝倉禎史