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Dr.コラム

更年期障害治療4(ホルモン補充療法②)

(前回からの続き)エストロゲンの重大な副作用として、ごくまれに凝固系の機能亢進により血栓症を引き起こすことがあります。

ご存じの通りケガをして出血したときなどは、血液内の凝固系(主に血小板)の働きで止血するわけですが、その止血の機能が高まり過ぎると血管の中で固まってしまい、その固まり(血栓と言います)が脳、心臓、肺などに飛べば脳卒中、肺梗塞、心筋梗塞を引き起こしてしまいます。そのため、特に使い始めの時期には慎重に様子を見ます。従いまして喫煙や肥満がある人は血栓症のリスクが高いため、エストロゲン製剤の投与には特に注意が必要です。脳卒中、心筋梗塞にかかったことがある人は、ホルモン補充療法を受けることができません。ホルモン補充療法を受けられるかどうかは、担当の医師に確認してください。

こうしたことを踏まえ、当院では半年に一度血液検査をさせて頂き副作用が発現する前にその兆候を捕まえるようにしています。つまり安全にお使いいただいていることを確認しながら安心していただけるようにしていますので、ご安心を。逆にネットなどでこうしたホルモン製剤をご自身で入手してる方はとても心配です。ご自身で必ずチェックを受けるようお願いします。次回は、もう少し副作用についてご説明します。

 

みらいウィメンズ駅前クリニック
朝倉 禎史