
更年期障害の原因は、それまで上手に月経を回したり体調を整えてくれていた卵巣からの女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の分泌が年齢とともに減少することです。そのギャップが更年期症状として現れる方がいらっしゃいます。この女性ホルモンの減少そのものは年齢にしたがい必ず起こってくることですから病気ではありません。
しかし、日常生活に支障をきたすような症状のある場合は更年期障害として治してあげなければならないのは当然のことであり、私たち医師の役割になります。
前回挙げました更年期障害の様々な症状は他の疾患と関連している場合もあるため、具体的な症状がある場合はご自分で判断せず必ず医療機関を受診して下さい。
また、このような女性ホルモンの減少が40才より前に訪れることがありますと、早発閉経としてやはり治療しなければならないこともありますので必ずご相談下さい。
更年期の症状を軽減するためには、まずは定期的な運動、バランスの取れた食事、ストレス軽減、良質な睡眠などが推奨されます。そのようなライフスタイルの改善によっても症状が緩和されない方も多くいらっしゃいますが、そのような方も漢方薬、サプリメント、プラセンタ製剤、ホルモン療法などの医療的なアプローチで改善が期待できますので、まずは受診してみて下さい。
次回から具体的な治療についてお話していきたいと思います。お楽しみに。
みらいウィメンズ駅前クリニック
朝倉 禎史