
少し過ごしやすくなってきました。
今回からしばらくHRT(Hormone Replacement Therapy:ホルモン補充療法)の副作用、検査について説明させていただこうと思います。
更年期障害は卵巣からの女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の分泌が年齢とともに少なくなり、そのギャップが症状として現れることが考えられるため、こうした女性ホルモンを補ってそのギャップを埋めてあげればいいというのがHRTの考え方です。従いましてHRTの副作用とはその補ったホルモンが引き起こす困った症状ということになります。
女性ホルモンは、そもそも子宮内膜を厚くし受精卵が着床しやすいようにしたり、乳腺を発達させたりという、言わば妊娠、授乳に備える働きがあったわけですから、そのホルモンが補われると、最初は子宮内膜が厚くなることで不正性器出血が起きたり、乳腺が発達することで乳房のはり、痛みなど出てくる方もいらっしゃいます。その他、そもそもホルモン剤が合わず頭痛がしたり、気持ち悪くなるなどの副作用が出ることもありますが、いずれにしましても2カ月目、3カ月目と段々気にならなくなり自然に治まることが多いです。また治まらなければ量を調節したり、処方を変更しますので、これらの症状が現れたからといって自分の判断で中止せず必ずご相談ください。
みらいウィメンズ駅前クリニック
朝倉 禎史